20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義/ティナ・シーリグ

本屋さんで、ずーっと積んである息の長い本、読んでみたかったのですが、36歳ということもあり、


今さら20歳のときに知っておきたかったことを知ってもなぁ


と思いつつ、ずっと気になっていた本です。


なんと、今回、阪急コミュニケーションズ さんからプレゼントしてもらいました。


阪急コミュニケーションズさんっていえば、ipadiphoneとの連携をいち早くされており、ipadiphoneをお持ちの方は一部無料公開されているので、ぜひお試しください。


さて、今回の読書は、こちら!

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義/ティナ・シーリグ
¥1,470
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amazonのレビューでもすごいことになっている良書です。


構成はこんな感じ。



●目次
第1章 スタンフォードの学生売ります

自分の殻を破ろう

第2章 常識破りのサーカス

みんなの悩みをチャンスに変えろ
第3章 ビキニを着るか、さもなくば死か

ルールは破られるためにある

第4章 財布を取り出してください

機が熟すことなどない

第5章 シリコンバレーの強さの秘密

早く、何度も失敗せよ

第6章 絶対いやだ! 工学なんて女がするもんだ

無用なキャリア・アドバイス

第7章 レモネードがヘリコプターに化ける

幸運は自分で呼び込むもの

第8章 矢の周りに的を描く

自己流から脱け出そう

第9章 これ、試験に出ますか?

及第点ではなく最高を目指せ

第10章 実験的な作品

新しい目で世界を見つめてみよう


感謝の言葉

解説 「異質なこと」をする能力(三ツ松新)

30台半ばのビジネスマンには、


第8章 矢の周りに的を描く

自己流から脱け出そう


解説 「異質なこと」をする能力(三ツ松


の2つがとても得る物が多かったです。


特に、第8章は、終身雇用が崩れ、会社もい倒れるか分からない今の日本で働く会社員には現実を直視する内容になっています。


加えて、他の自己啓発やビジネス書と違うのは、


育児が如何にビジネスの役に立つか


が書かれているところです。育休を取得した男女限らず、どのようにビジネス上のスキルアップしたかがまとめられていました。


結婚しなくても、子どもを生まなくてもそれは個人の自由ですが、結婚して、子どもを生むと何が得られるかをうまく文章にまとめています。


個人的な見解ですが、結婚しないでアラフォーになってしまった人は、たぶん、読まない方がいいと思います。


そういう意味では、20代の女性には今後の生き方を考える上でとても参考になるでしょう。




■さて、内容ですが、心に響いたフレーズをいくつか紹介します。


P22「学校と社会の違いでもっとも重要なのは、社会では失敗が許される点」
 この説明は一読の価値があります。お子さんが中学生以上の学生であれば、必ず伝えなければいけない、そんなキーワードです。


P33「「問題に気付かない」のは、消費者の側にもあてはまります」

 ATMを例に、現在よく言われる、マーケットインの弱さがここに買いてありました。


P97「やめることが、もっとも勇気ある洗濯の場合もあります」

 辞めることは自分が弱いからだということではないとてもキュンとくる説明があります。


P106アップルのジョブズさんの引用はいくつかありますが、この引用が一番すきでした。いまだとYoutubeに実際のスピーチがありますね。


P108「成功者の大多数にとって、地面はコンクリートではなく、ゴムが敷かれています」

 失敗を反動にするいい例が書かれています。


P141「幸運なんてものはないよ。すべては努力次第だ」

 父親のエピソードがいいんです。




■さらに第8章のビジネスに関して得ることができたエピソードは次のとおりです。


P163「世間は狭いのですから、怒りにまかせて、取り返しのつかないことはしないのが鉄則」


P165「誰と接するにしろ、ひとつひとつのやりとりが重要」


P167「謝罪は早いほどいい」


P176「交渉を効果的に進めるには、自分自身の最終木ひょと動揺、交渉相手の目標を理解するよう努め、ウィン・ウィンの結果を模索」


P194「自分の人生に責任をもつのは最終的に自分自身なのだ」



■解説でぐぐっと来たエピソードは次のとおりです。

P228あたり:成長が停滞している、あるいは衰退しているときに、昨日と同じことをしていたら、そのまま停滞、衰退しつづけるだけ。そのときには「異質なこと」をすればいい。

自分なりの「異質な方法」をとればいい。



■最後に、子育てに関しては、次のフレーズがとても心に響きました。


P134「子どもが成長するにつれて、必要とすることは劇的に変わります。毎年、新たな責任と課題が突きつけられます。そのため子育ては、変化する状況に工夫して対処する機会となり、どんな状況でも通用するスキルを培うのに役立ちます。子育てによって、複数の仕事を同時にこなす能力、重圧のなかで決断を下す能力が磨かれるのです。そして実は交渉術を習得するのにも役立ちます。」


P173「子育てをしていると、交渉力を磨く機会が限りなくあります」




そして、この本は次の文章でしめくくっています。



「白紙の時間と成功を軸として成長曲線を描くとすれば、成功の定義を決めるのは自分自身です。描ける曲線は万人万色で、自由なのです。そして、自分なりの最初の一歩を踏み出せば--もう物語は始まっています。」



人生で出会った中で、もっとも得る物が多かったとてもいい1冊でした。