ビジネスアナウンサー修業(1/6回)オリエンテーション

2011年にシステムエンジニアから営業に社内異動。


人見知り+内向的で普段はほとんど話さない性格だったのですが、「これではいかん!」と思って、きちんと話し方の勉強をしようと決意。


せっかくなので、プロのアナウンサーから話し方を教えてもらおうと



話し方練習帳 基礎編表現力を磨くトレーニング


を申し込みました。


さて、全6回の講座の第1回目は、

オリエンテーション


がテーマでした。




さて、この講座、10年(10回)続いているということでした。



先生の佐野剛平さんは、大学時代は一人で山登りばかりしており、山登り中もそうですが、普段からあまり話さない学生だったということです。


あぁ、なんか自分に似ているなぁっていう第一印象を受けました。

そんな先生は、ド素人から、相撲が好きでその中継をしたいということでNHKのアナウンサーに。

その後、NHK文化センターの先生やそこでの講座の企画をし、NHKラジオ深夜便に出られたり。


自分もそうですが、話すのを苦手にする人が先生だったので、他の講座とは異なるものでした。




実は、この講座を受ける前に、アナウンサースクールの無料体験をいくつか参加していたのですが、なんとなく、自分に合わなく。

無料レッスンで共通しているのは、まず授業のはじめにするのが、発声練習。


口を指が2本入るぐらい開いて、腹式呼吸で、息をすって、あ~~~~~~~って発声します。


それから、早口言葉もあったり。で、ようやくレッスン開始。

レッスンが終わった後に、なんか達成感があるのですが、身についたことは少ないような気がして、結局、そういう無料レッスンは申し込みませんでした。




佐野先生は授業でおっしゃていましたが、


「発声練習はほとんど意味がないのでしない」


といった感じでして。




その背景として、


みんなと同じようにやっても意味がない=>個性が大切


という発想でした。





NHKではない他局のアナウンサーを例にしていましたが、美貌で個性を出すのも悪くはないと思います。ただし、美貌というのはいつかは失われていきますし、人生は長いのですが、その長い人生に通用する話し方をこの授業で教えてもらえるというのはとても感動でした。



この講座は大学生から社会人、主婦の方まで男女もバランス良く、とてもすばらしい同級生が受講していました。年齢の幅もあり、70代の方もいて、その方の自己紹介のあとに、


70才なら70才にしか出来ない話がある


なんていうことも先生はおっしゃっていましたが、なるほどって思いました。



自分もあと1年ちょっとで40代に突入。会社ではもちろん先輩がいて、40代、50代、60代と先輩がいます。こういっちゃ悪いのですが、なんとなく年をとることに不安を感じることが多いです。


ですが、この講座では、年をとることに魅力を感じることができました。





では、授業で習ったことをまとめます。


■自己紹介のテクニック(先生の実演からスタート)

まず、「ポップコーン(物)」の紹介からはじまりました。

これは意図しており、「名前・所属」からスタートする自己紹介は印象が薄いということで、確かにその差を目の当たりにすると納得です。

自己紹介で大切なのは、(実は自己紹介だけではなく、話し方で大切なのは、)

[主張を入れる]

ことを教わりました。



また、物から始まる意外性で、聞いている人は「物と人を結びつける」思考が入り、つられて覚えてくれるメリットがあるんですね。

一通り先生の自己紹介が終わり、その後に解説が入ります。

先生の例で言いたかったのは、

スタートは自分で気軽に話せる話から、そして本題に結びつける

ということでした。





■話し方について

よく「まずは声の出し方、複式呼吸」なんていうが、それは二の次三の次だとおしゃっていました。

大切なのは、「ふつうのいつもの話し方」。

そして、「話し方」を作らない。作られた「話上手な人」というのは、逆に警戒されてしまうということです。

また、自分を出さない話し方というのは「上から目線」になってしまうそうです。

確かに、そうですよね。


ジャパネットタカタの社長の話し方なんかは、先生のおっしゃりたかった良い例だと感じました。


さらに、余裕があれば、途中にブレイク(笑顔の出る話)を入れるようにすると良いとのことです。




■気持ちの入れ方について(先生の体験)
アナウンサーに成り立てのとき、周りを意識しすぎてしまったそうです。

誰もいないところでマイクにだけ話すのに、やはり「聞いている先を意識してしまう」結果、「人に話すときに入れなければいけない」気持ちが一切入ってなかったそうです。





■身振り・手振りについて
身振りや手振りを意識して入れるのではなく、いつものように話すと自然と出てくるのが身振りと手振りということでした。

実際、全員で自己紹介をしたのですが、自然体で話している方は、自然と身振りと手振りが入っていましたし。

これを意識するとぎこちなくなってしまうと先生は話していましたが、自宅で鏡を前にやってみると、まさにそうでした。




■鼻濁音(鼻に抜ける音)について
鼻濁音が使えるときれいに聞こえるという話をみんなで実演したのですが、これが難しい・・・。

みんなの実演後、先生から

「鼻濁音の発音は出来ない人が多いんです。学校でも習いませんし。」

そして、

「だからあきらめるのではなく、出来ることに価値があるという考え方が大切ですよね」

と話されていました。

「話し方」だけではなく、そういう考え方もこの講座から得ることができ、なんだかとってもうれしかったです。

その後、話されていましたが、

「楽」はダメで、「考える・工夫する」が大切という考え方

これにとても共感できました。





■アナウンサーについて
NHKでもアナウンサーでニュースが伝わる人と伝わらない人がいるということです。

その違い、伝わる人は「理解している」人。

また、アナウンサーの背後には「番組制作者や原稿書き」がいて、アナウンサーは考え方によっては、番組制作者等が視聴者に伝えるための道具という見方もあります。

でも、考え方次第で、ニュースをいちいち追求するチャンスがアナウンサーにはあり、それが伝わる伝わらないに分かれるようです。





■正論を言ってしまうことについて
受講者の方が、ついつい仕事で正論を言ってしまうことがあると話して、それに対する先生のアドバイス

「相手の気持ちを察してその立場からスタートすると、話がやわらかくなります」

これも具体的に例をあげており、クレーム処理が上手な人のテクニックを学んだように思います。


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この講座、非常に勉強になることが多くありました。ただ、それだけではなく、楽しい授業でもありました。

過去に「コンサルタント養成講座」「落語講座」の2つを受けたことがありますが、授業で「楽しい」と感じたのは初めてでした。



それが出たのか、授業中や帰りに先生から「楽しそうだね」って何度も言われて少し照れくさかったんですが。



さて、次回は2週間後。



いろいろと実践して次回に望まなければ!